何れ菖蒲か杜若01

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花モチーフ

普段は、趣味や仕事でステンドグラスのデザインを描いているが、ほとんどは抽象的、記号的、幾何学的なものばかりだ。理由は、建築物に合うステンドグラスは、基本的にそのようなシンプルな飽きの来ないものだから。


だから逆に、かつ久々に、もう少し具象寄りのモチーフのステンドを作ってみたくなった。しかも、ありがちなベタなモチーフで。


ステンドグラスでありがちなモチーフと言えば、それは「花」。そんな訳で、花のステンドグラスを作るために、とりあえずデザインを描いてみる。


思い付きで選んだ花は、アイリス。日本語で言う、アヤメ、カキツバタ、ハナショウブだ。詳しく調べてみて知ったのだが、アヤメは漢字で書くと、「菖蒲」「文目」。カキツバタは「杜若」「燕子花」、ハナショウブは「花菖蒲」。菖蒲と書いて、アヤメともショウブとも読むという...日本語は面白い。





デザインの過程

フランク・ロイド・ライト風であったり、ありがちなシンメトリーなステンドは、ある程度パーツが決まっている。デザインする際には、それを如何に組み合わせてバランスをとるか、という作業だけだ(と言っても決して簡単ではないが...)。だが、具象的なモチーフのステンドでは、モチーフ自体を先ず描かなければいけない。


今回の場合はそれが花な訳だが、今後の為の備忘録として、簡単に自分なりの手順を記しておこうと思う。


●モチーフの元ねたとなる写真や画像や動画を、ネットや本などで探す。

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●元ネタをIllustrator上でスケッチorトレース。

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●スケッチしたものをそのまま使うのは基本無理なので、抽象化する。この工程が最も重要で難しく、センスが問われる。

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●実際のステンドグラスのパネルサイズの矩形を描く。その上に抽象化したモチーフを配置し、構図やバックの処理(模様など)を考えて構成を組み立てていく。

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●しっくりくるまでシミュレーションを繰り返し、土台となるデザインを描く。

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●ステンドグラスとして成立するように、細部を調整する(カットできないガラスがないか、サイズの微調整など)。デザインと言うより設計の部分。

    ↓

●色付け。ガラス選び。


今回もこのような手順で、実際に描いてみる。




デザイン

如何にベタにならないようにするかに気を付けてデザインを描こうと思う。アヤメがモチーフなので、今のところ和風テイストにしようと思ってはいるが、最終的にどうなるかは、分からない。


小川三知が対象参考になる気がするので、チラチラ見ながらやろうと思う。


アイリスは、トップの写真を見てもわかる通り、非常に複雑なカタチをしている。それを如何に抽象化して良い感じにするかが大きなポイントなのだが、今回はその過程の説明は割愛する(説明が難しい上に、説明できるほどの体系的な技法があるかも怪しい...)。


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適当な矩形にアイリスの花と葉を配置する。バックの柄は正方形の区切りで。



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何となく色を入れてみる。とりあえずこの方向性で進んでみよう。



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アイリスだけでは間が持たないと感じ、丸を配置。月やホタルのイメージで。この状態では、素材がテンコ盛りで雑多な感じなので、後は削っていき、出来るだけシンプルにしたいところ。



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線描きを完全に終えてから色を入れるよりも、途中途中で色付けして感じを見ていく方が、失敗が少ない。



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各モチーフのバランスを調整



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余計なものを消す。花は2つだけに。



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格子の線が強いと感じたため、一部を消す。これにより、ありきたり感も減った。



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色付け。とりあえずこれで。粗密に乏しいのが残念だが、限られた大きさだと止むを得ないかな、と自覚した上で、進んで行こうかと思う。ガラスチョイスにより見え方が変わりそうな意匠。






今回はここまで。時間を空けてもう一度見直したいとは思うが、とりあえず仮でデザインが完成したところ。デザイン、特にこのような具象系は、組み合わせや見せ方が無限にあるので、とても時間が掛かる。


次回がもしあれば、デザインを完成させ、ガラス選び等を行う予定。




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