【ステンドグラス探訪32】栄駅【名古屋市営地下鉄名城線】

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名古屋市営地下鉄名城線・栄駅

名古屋人にはお馴染みの栄です。その名古屋・栄のど真ん中、セントラルパーク地下の名城線改札内に今回ご紹介するステンドグラスはあります。


改札の外からも良く見えるので、栄に来る人にはおなじみのステンドかもしれません。



ここのステンドは、子供の頃から知っています。まじまじと見たことはないですが、インパクトが有るのでイメージが心の中に残っています。名古屋人には、そんな人が多いのではないでしょうか。


ダルドヴェール

ダルドヴェールはステンドグラスの制作技法の一種で、厚みが20mm~40mmほどある専用のガラス板を砕き、それをエポキシ樹脂で繋ぎ合わせて絵柄を作ります。かなり特殊で、普通のステンドグラスとは全く違う工程を経て出来上がります。


厚いガラスにシェル(貝殻)状の欠けをいれて、それをつなぎ合わせて作られているため、キラキラ感と重厚感が凄いのが大きな特徴です。


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右側が改札です。


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左と


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右の2枚です。


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結構古い作品なのにガラスは全く綺麗です。

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色あせない美しさ。そして儚さ。。

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カンタベリー、、聞いたことのある工房です。今はないと思いますが、たしか十篠の前身の工房だったと思います。間違っていたすいません。


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う~ん、すごいテクスチャ。

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手前から光が当たっているので、樹脂の様子が良く分かります。

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感想・評価

ダルドヴェール特有のガラスの美しさと大胆なデザインがマッチして、良い作品に仕上がっています。


分厚いガラスの存在感、。ガラスの生々しさ、ガラスらしさ、キラキラ感。そしてマインメイドにはない潔さ。原始的で手作り感があるのも最高ですね。 シェル模様は控えめですが、制作中に自然にできたシェル模様という感じで、人工的でなくあざとさがないのが良いです。ガラスらしさが100%出ています。同じようなテクスチャのガラスでも、色が何 色かありガラスの表情が豊かなら立派な作品が出来上がるんです。このダルドヴェールのガラス感を何とか普通のステンドに応用できないかなと思います。


そして、ガラス同士を樹脂でくっつけているため線を自由な太さにできますし、ランダムな線の太さになりやすいです。それがまたインパクトがあって良いですね。


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デザイン面では、水平・垂直の有機的で力強いラインを基本として、テレビ塔や人の顔!?らしきやや具象的なモチーフを配置することにより、規則的でありながら個性的で躍動的、かつ飽きのこない感じに仕上がっています。縦横の線が、全体的に同じような良いリズムで入っていて良い意味での統一感が出ています。心地よいです。加えて、力強さの中にも、窮屈にならない余裕・遊び心があります。

太い線と単純な色使いで分かりやすいだけではただの凡作です。プラスアルファが必要なんです。具体的には、アクセントとなる「アク」や何らかの「圧力」が必要なんです。この作品にはそれがあります。

また、ダルドヴェールはどうしても細かいデザインが難しいので抽象的になりすぎてしまう場合が多いですが、そうならず適度に具象的なのも良いです。特に、太陽!?のような人の顔のような図柄が、インパクトがあって良いですね。これがあるかないかでガラっと印象が変わると思います。

しっかりと心の深いところに刻まれる素敵なステンドグラスです。こんなのを作ってみたいですね。


今回も改札内だったので、普通にPASMOで中に入り撮影をしました。撮り終わって外に出ようとすると、やはりPASMOがエラーに。と、その後でした。


駅員さん「あ、、本当はダメなんですけど・・・(今回は払わなくて良いですよ・・)」


自分「いや、払います!」


そのあと、ちょっと後悔。とっさに「払う」って言ってしまったことと、たかが200円に悔しがってる自分に。。


人生は続く。

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