イラレで作成したDXFデータがSilhouette Studioで歪む
ガラスにサンドブラストするときに施すマスキングは、Illustratorのデータを基にしてCAMEO 4 というカッティングプロッターで作成している。そのとき、Silhouette Studioという専用のソフトから行うことになる。
これがSilhouette Studioの画面。例えばこのようなデータ。パッと見は特に問題ないようだが、良く見てみると・・・
赤丸の箇所、データが歪んでいる。これがどんな時に発生してしまうかの法則は不明。歪まないときもある。
複雑なデータだと細部まで歪みをチェックすることは不可能なので、長年困っていた。だが、これを回避する方法が見つかったので、今回、記しておく(ほとんどの人には関係のない話で申し訳ないのだが)。
一言で言うと、Inkscapeというソフトを経由するとこでデータが歪まなくなる。
色々と細かい話もあるので、Illustrator→Inkscape→Silhouette Studioまでの一通りの設定を載せておく。
Inkscapeを経由して問題解決、その手順
これがIllustratorで作成した元データ。これをDXFという形式で保存すると、Silhouette Studioで使えるようになる。
Illustratorで保存する前の下処理も大事。
塗りはすべて解除し、細い線だけにする
グループ化はすべて解除
パスファインダーで結合できる箇所はすべて行う
不要なパスの削除
書き出しを行う。
ここも大事。バージョンは「2013/LT2013」を選ぶ。ここまでがIllustratorでの話。
ここからが、今回使用するInkscapeの話。窓の杜などからダウンロードできるので、行っておく。のインストールも、画面の指示通り行えば、特に難しくない。
Inkscapeは、Illustratorと同じようなことができるペイントソフトで、その筋では有名なフリーソフトである。海外発のソフトだが、窓の杜からダウンロードしたものは最初から日本語化されている。
こちらがInkscapeを開いた画面。若干クセのあるソフトで、いろんなメッセージが表示されるが、特に気にせず「OK」で。
このソフトでIllustratorで作成したDXFファイルを開き、それを別名で保存する。ファイルをただ開いて同じ名前で保存しても良いが、ただ保存するだけだと変更されないので、ファイルに何らかの変更(位置の変更など)を加える必要あり。
DXFで保存するとき、R12とR14の2種類があるので、R12を選ぶ。Inkscapeでの作業はここまで。
Silhouette Studioに移って、DXFを取り込んだところ(メニューの ファイル - 挿入 より)。無事、データの歪みが解消されている。
ちなみに、これで解消される理由は、DXFファイルにきちんとした統一規格がない上に、DXFファイルの解釈がIllustratorとInkscapeで違うからのようだ(理解しなくてもok)。Illustratorが内部的に余計な処理を行っているからなのかもしれない。
なお、DXFファイルをインポートする際の設定がSilhouette Studio側にあるので、それは事前に見ておく必要あり。
他の解決方法
Silhouette Studioには上位バージョン(有料)があるので、それを購入すればDXFではなくSVGでインポートできるので、問題は発生しないだろう。
Illustratorから直接カットが行えるプラグイン(有料)があるので、それを使えばそもそもSilhouette Studioを使わなくてよいらしい。
CAMEOを使わない(他のカッティングプロッターを使う)。
Silhouette CAMEOに思うことと、理想のカッティングプロッター
CAMEO 4をずっと使っているが、今回のこと以外にも細かい不満がいくつかある。
そもそも実際にカットした時の精度が甘い。使い続けていてマシンが劣化しているのか、自分の見る目が厳しくなったのかは不明だが、とにかく始点と終点の「ずれ」が目立つ。
細かい箇所の精度が気になって仕方がない。特に小さなカットの際に顕著。
Silhouette Studioが使いづらい。
外国製ならではの、全般的になにもかも、「やや荒い」感じがするところ。
という訳で他の機種への乗り換えを検討中である。いろいろと調べた中で、良さそうなのが、以下の2機種だ。
CG-60AR(ミマキ)
CE8000-60(グラフテック)
この2機種の良さそうなところ(CAMEOとの比較)
駆動方式が全く違う(デジタルサーボ)→より繊細な動作が可能
業務用なので全般的に性能が良い
手が出ないほど高価ではない
日本メーカー
使ってみないと分からないが、調べた限り、CAMEO 4よりは圧倒的に高性能らしい。
ただ、必需品ではあるがそこまで頻繁に使う訳でもないのがまた難しいところ。だが、マスキングや型紙のカットは、本来は人の手で行う作業であり、それをまるまる機械にやってもらう訳なので、できるだけ精度を求めたくなるのは、これはもう作り手の性として仕方のないところだと思っている。
何を買うにもお金が掛かって苦しいところだが...、実際にショールームに出向いたりテストカットを依頼するなどして、これから前向きに検討を進めていきたいと思う。






