構想
サンゴバン・アンティークのフラッシュ(被せガラス)だけを使って、ステンドグラスを制作する。
被せガラスなので、色を削ると透明な地肌が出る。
その効果を使って、カットしたガラスにサンドブラストで絵柄や文字を彫って、それをケイムで繋いでステンドグラスとして組み立てる感じだ。
デザイン
制作
サンドブラストが完了。
フラッシュの色ガラスの層は薄いので、簡単に抜ける。遠くから当てても十分なのでマスキングが破れる心配もなし。
今回はアトリエのサンドブラスタを使ったが、結構な量の砂が舞ってとんでもないことになるので、当分は封印。今後は外部で借りようかと思う...。
マスキングを剥がし、ガラスを良く水と中性洗剤で洗い、乾かす。
そして、こんな感じに棚板の上にガラスを敷き詰めて焼いていく。
焼成温度の設定はTOPを755度、キープなしで。ファイヤーポリッシュなので、温度設定はそこまでシビアではない。
ファイヤーポリッシュ完了。良い感じに焼けた。
色と透明部分の段差が小さいので、多少溶けすぎでもエッジがなくなることはない。それよりも、温度が低くて溶けず、透明部分が白いままなのは良くないので、そっちの方に気を付ける。
ケイムで組んでいく。今回は、ラウンドの4mmを使用。もらい物なのでどこのメーカーのものかは不明。ケイムを浮かせるテクニックを使っていること以外は、極々簡単な組み。
今回は事前にケイムに全面ハンダを施してある。理由は、ラウンドだと面ハンダした際にハンダが溢れ落ちやすいため。
総評
想定通りに仕上がった。
ブルズアイなどのフュージング用ガラスは、青と言ってもここまで微妙な差の青いシートは用意されていない。そこはアンティークならではと言える。
ただ、焼成時にガラスの裏側が溶けてザラザラになるので、アンティークの透明感が失われてしまう。そこは好みの分かれるところだろう。
一番思ったのは、透明部分の透明度が、ブルズアイなどと比べると低いところ。
単体で見ればあまり気にならないが、比べると一目瞭然で透明度が低い。本来は高温で焼成されるガラスではないので、仕方のない部分なのだろう。
そんな訳で、今回は今回で良いとして、やっぱり高温焼成はブルズアイに限るなというのが結論。
ブルズアイは様々なガラスの組み合わせで表現ができ、失透し辛く、良い艶が出る。