組み
前回までで線とガラスが決まり、それでクリエイティブな行為は終わり。後はただひたすら設計図通りになるように作業するだけ。ここからが長い。
早速パネルを組んでいく訳だが、その前にケイムのシミュレーションを。
バックの円の並びを先に組んでいくのだが、円の重なっている箇所でどっちを優先するかを予め決めておく。
上の図の赤のケイムは、ケイムを一本でグルっと円形に加工する。そして、接した青のケイムは、4分割したケイムを組み合わせていく。
わかりやすくするために、アップにして赤のケイムを省いてみる。このような感じだ。
それでは実作業へ。円形のケイムを加工していく。
一本のケイムの長さは1600mm。それを、円形の筒(φ35mm)に巻き付け、クセをつける。
クセのついたケイムから円の1/4を切り出し、このように加工する。前述の青の部分だ。少し芯を抜いている。
とりあえず...、4分割のケイムを300個、円形のケイムを100個、半円のケイム(一番外側に使用)を36個ほど用意した。特に4分割のケイムは作るのに手間がかかるので、使用するその都度に作ってはいられない。
このように、今回の円の組では同じパーツ(ケイム)を大量に使うため、組み始める前にそれを用意しておくのが、作業効率・精神衛生の観点から、望ましい。
すべてケイムを差し込んで制作するため、入れるケイムは先を潰し、入れられるケイムは開いておく。基本的に入れるケイムは芯を少し抜き、先を楽に潰せるようにしておく。騒音の都合上ソフトハンマーが使えないため、ケイムは全て指先で潰す。
右下から組み始める。今回も自室での作業のため、釘は使わずピン止めで。
黒の印は、ガラスの表裏判別のため。ちょうど真ん中に書いてあるので、組むときの位置合わせにも使える。
モチーフに差し掛かってきたところ。Illustratorでデザイン・製図した線をそのまま印刷し、下に敷いて組んでいるので、当然ながら寸分違わず線通りに組むことを目指す。
このように、部分的に抜き出して手元で別に組んで、後で合体させたりもする。入り組んだ個所などは、周りのパーツが邪魔をして下の線が見え辛いこともあるので、下紙をもう一枚印刷して手元で組んだ方が効率が良いかったりする。
本来は下から順に組んでいくのだが、今回は円の並んだ周りを先に組んで、最後に中のモチーフを組むやり方をした。特に深い意味はない。
組みが完成。
ケイムにガラスを打ち込むと言うより、正確に下紙通りにケイムを加工して、ガラスとケイムをパズルのように隙間なくはめ込んでいくイメージで組んでいる。そうすれば、気付かないような軽微なズレや歪み、隙間ができ辛い。
今回はここまでで。次回、ハンダ~パテ~仕上げ→完成を予定している。