デザイン調整・製図
フランク・ロイド・ライト設計の、Frank W. Thomas Houseのステンドグラス、前回、デザインを何種類か描いたが、やはり実際に制作してみることにした。
前回のものをベースに全体のバランスや細部を修正し、出来上がった最終デザインがこちら。
上部の3つの逆三角形が最も印象的で目が行く部分な訳だが、そこを実物よりは大人しくしている。本物のようにガラスピースの鋭角が過ぎるのは、流石にちょっと割れが怖いので控えた。
Illustratorで製図した下紙。サイズはW185mm×H777.5で、ピース数は171。
ガラス
ショット アーティスタ0189
上の写真でもわかるように、アンティークのクリスタルラインに似せた独特の模様が入っている。3mm厚として売られているが、実際には2.7~2.8mmしかない。これは昔からそうで、やや薄めなガラスなのだ。
通常のステンドグラス用ガラスは3mm厚が殆ど。たったの0.2~0.3mm薄いだけなのだが、明らかに薄く感じる。カットしやすいが薄い分強度が落ちるので、際どい形のガラスピースは要注意。
ココモ KO120
ほんの僅かだけ赤みを帯びた白。この板だけかもしれないが。オパールセントだが、少し透けている。
ヤカゲニー 5002SP
飴のような何とも言えない鈍い輝きが魅力的な、アンバー色のガラス。
ランバーツ 2854
実際のFrank W. Thomas Houseでは、黒のようなもっと濃いガラスが使われているように見えるが、今回はこの薄めのグレーで。これならば光を全く透かさない黒と違って弱めなので、適度なアクセントになりそう。アンティークなので気泡が多いが、出来るだけ少ない部分を使う。
ガラスカット
家のプリンタの調子が悪く、黒だけインクが出ない...。結果、グレーの部分だけ印刷された。でも何とか使える。ピース番号は手書き。
芯は実寸通り1.2mm抜いてカットしたが、1.5mmくらいにしておけば良かった。
細かいピースが多い。
型紙を大きくし過ぎたこともあり、ルータで削る作業がやや多めになった。
ガラスカット完了。
今回は3種類のピージュを使用した。一番外側の帯、その一つ内側の帯、各所にある一番細い帯。このクリアのガラスは、薄いこともあってピージュによる各ピースの誤差が出ずらい(細かい話だが、厚みのあるガラスはガラス断面の角度によってガラスの大きさにバラつきが出る気がする)。
次回、組みからはじめて、完成までの予定。ケイムはFH4のソフトを使う予定なので、きっと苦労することだろう。。