ダーウィン D.マーティン邸①デザイン【フランク・ロイド・ライト】

image

フランク・ロイド・ライトのダーウィン D.マーティン邸

先月ご紹介したフランシス W.リトル邸に続いて、今回もライトのスタイルを取り込んだステンドグラスをデザインしてみる。


今回のターゲットはダーウィン D.マーティン邸(Darwin D. Martin House)。これは、リトル邸の9年前、1903年にデザインされた建物で、ライトの代表的なステンドグラスが幾つか嵌っている。


下に挙げた、開き窓のステンドと2階の窓のステンドが特に有名で、本の表紙にもなるほどだが、実はこれら以外にも素晴らしいステンドがこの家には入っている。ただ、なぜか全く、きちんとした画像が存在しない。本国のアメリカでさえも、ライトのステンドはそんなに有名じゃないのだろうか...。


Darwin D. Martin House - Wikipedia(英語)



image

リビングの開き窓。天井にもステンドグラスが嵌っている。



image

2階にある窓のステンドグラス。



YouTubeの映像。少しだけステンドグラスが出てくる。プロショットなので、さすがに綺麗に撮れている。


デザイン

image

リビングの開き窓のステンドグラス、別角度から。ケイムは、鉛ではなく真鍮色の亜鉛が使われている。ガラスは、この写真では分からないが、イリデッセントのガラスがメインで使われているらしい。


image

真正面から見ると、このような感じ。今回はこのステンドをベースにする。



image

線デザイン。



image

色付き(イメージ)。



本物は開き窓で、左右対称の2枚のステンドが使われているが、片方だけでも成立しているデザインだと思うので、今回はこれをそのまま使った。そして敢えて、ベースにするというか、ほぼ全くそのままのデザインにした。


ライト特有の矢羽根と水平垂直の線が、絶妙なバランスで配置されているのを、崩したくなかった。手を加えたのは、ガラスの割が厳しい箇所と細部だけ。


まだ完全に考えがまとまっていないので、また改めて制作前に見直して、実制作に入っていくことになると思うが、今回はここまでで。ちなみに、サイズはW440×H800、約330ピース。ガラスはまだ決めていない。



次回がいつになるかわからないが、、デザインの見直しとガラス選び、ガラスカットぐらいまでを予定している。



 Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


関連する記事 - Related Post

フランシスW.リトル邸①デザイン【フランク・ロイド・ライト】

フランク・ロイド・ライトとステンドグラス フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)は、世界的に有名なアメリカ人の建築家である。有機的建築という、自然との調和を重んじるスタイルを提唱し、数々の名建築物を生み出した。 一...

【ステンドグラスパネル製作】シカの頭の骨① - デザイン

構想・コンセプト 以前に制作した、背景に円を敷き詰めたパネルをもう一枚制作したい。このパネルだ。 円が敷き詰められたパネルは、ステンドグラスのデザインとしてはありがちのもの。ただ、このように隣り合った円が一本のケイムを介しているパネルは殆ど...

東京にあるオススメのステンドグラス・ベスト5

あくまで個人的な好みだが、東京で見たステンドグラスのベスト5。 公共の場にあるステンドグラスで、わざわざ休日を使って見に行く程の価値があるものは、そんなに多くはない。 No.5小笠原伯爵邸 - 小川三知の代表作 昭和初期に小笠原長幹伯爵の屋...
Top