間仕切り3連ステンドグラス【フランク・ロイド・ライト調】02 – ガラスカット

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前回の続き。デザインが決まったので、今回はガラスカットなどを。


ガラス

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今回のデザインがこちら。


ステンドグラスのフルサイズは、W299mm×H1334mm、3枚。

開口の想定サイズがW305mm×H1340mmなので、上下左右各3mmずつクリアランス(余裕)を持たせている。

3枚の間隔(開口の間隔)が150mmで、横幅10mm、奥行15mmの押縁で、手前・奥の両側から挟んで取り付ける想定だ。


ケイムは外枠が12mmで、中は5mmをベースにして10mmでアクセントをつけている。全てマツムラメタル製のフラットケイム(ハード)を使用。


ガラスは、バックの白く見える部分は全てクリアで、ショットのニューアンティークを使う。縦に細長いピースの箇所があるので、そこは割れ易さを考慮して4㎜厚を。それ以外は3㎜厚でいく。


色の付いた箇所は、基本的にアンバーや緑などのネイチャーカラー(自然界でよく見かける色)を使用する。デザイン画に忠実にという訳ではなく、数種類のガラスを散りばめて合せてみて、その結果で決めようと思う。


以下が使用するガラスの一部。


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ショット アーティスタ0189


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ランバーツ J191U


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ココモ KO120


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ココモ KO108


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ココモ K204


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フリーモント 型番不明


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フリーモント アンカット

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フリーモント #250


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ランバーツ U1066


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ランバーツ 245


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モレッティ MO028


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モレッティ MO026


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モレッティ MO022


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モレッティ MO030


ガラスカット

直線オンリーなので、ガラスカットはピージュを使えば比較的楽である。今回は10種類以上のピージュを使った。


ピージュのサイズは、例えばケイムの中心線から中心線までの長さが30mmの箇所は、25.3mmといった具合。計算式は以下の通り。


30mm - ケイムの芯幅(1.2mm) - ガラスカッターの幅(5mm)/2 - クリアランス(1mm) = 25.3mm


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今回から導入した、トレーサー。本来は漫画・アニメの作画や製図に使うものだが、ガラスを置くと透過した色を確認できる。


明るさも十分で無段階に調整できる優れもなのだが、安かろう何だろうで、品質は低め...。でも十分に使える。


自分はやらないが、絵付けのステンドグラスでも使えそうである。



さて、切ったガラスを早速トレーサーに載せてみる。


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3枚のうち、左パネルの上の部分。

黄色やアンバー、黄緑・緑を使った穏やかなテイストで。


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左パネルの中部。

上部と同じような色使いだが、少しだけ差し色で青系の色を入れる。色ガラス・白・クリアの順に規則的に配置。


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中央パネルの上部。

比較的尖ったデザインなので、原色に近い赤や緑、黄色や青っぽ色を使い、やや尖り気味の色使いに。赤と緑の補色関係を意識した。


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中央パネルの中部。


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中央パネルの下部。


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右パネルの上部

1、2枚目と共通点をもたせつつ、良い意味で無秩序な感じに。


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右パネルの中部


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右パネルの下部


端の方に写る採用されなかったガラスが寂しそうに見えるのは、私だけでしょうか...。


カットしたガラスをお客様に実際に見て頂き、お話し合いを通じて一部を交換。

最終的に以下のようなガラス使いに、無事決定。


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一番外側の帯に使われている色ガラスは、ランバーツの薄いアンバーのオパック。


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小パネルの試作

ガラスカットと並行して、同じようなライト調デザインのミニパネルを試作した。


その主な目的は、色のバランスを見るのと、クリアの3mm厚・4mm厚を共存させて不自然ではないかのチェック。


中々、ガラスをカットして平面に置いてみただけではイメージしきれない部分があるので、余裕があればこうやって実際に組んでみると、間違いが起き辛い。


結果、色のバランスとしては、暗めの緑でも思ったより良く発色することや、完全な透ける色よりオパックと呼ばれる透明度を抑えた色の方が、抵抗感がありクリアの部分との差がついて良いな、ということが確認できた。


また、クリアの3mm・4mmの共存も、全く気にならないレベルであった。


今回はここまで。次回、組み~完成・取り付けまでを。

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