【その1】に続いてケイム組みのランプシェードです。
今回は、ガラスカット~組みの途中までまで。
相変わらず前回からかなり時間が経ってしまいましたが、なんとかここまできました。
ガラスカット - glass cut
先ずは型紙をケント紙に印刷し、正確にカットします。赤い線がガラス部分なので、間違えないように注意しながら。
上から順に1~9の番号をふります。
今回はこれ、ピージュを使います。
ガラスピースのH(高さ)が1~8番は同じで、9番は少しだけ大きくなります。そのため、この2種類のピージュを使って、先ずはガラスを短冊形に切っておきます。
左の3.5mmが9番用、右の32.6mmが1~8番用のピージュです。
ピージュはこのように桟木に当てて使います。ガラスを桟木に当ててピージュをスライドさせながらガラスをカットします。
こうして出来た短冊上のガラスに型紙を当て、サイドの線を罫書き、ラインに沿って正確にガラスをカットします。
こんな感じで、各番号×24枚ずつ。ひたすらカットします。
全てのガラスカットが終わりました。
ガラスを3種類使用していますが、どのガラスを何番に何枚、というのは、このカットの段階ではランダム(適当)です。
全てのカットが終わったら、ルーターを使って形を整えます。白いのはガラスの粉です。
基本的にはガラスの形を頼りに組み上げていくため、ガラスが型紙通りになっているかを一枚一枚確認します。バリや型紙より大きくなっている箇所をルーターを使って削ります。
もし型紙より小さいガラスがあれば、それは使用せず、ガラスを切直します。とにかくここは妥協せず厳密に。作品の精度を決める大事な工程です。
全てのガラスが整ったら、ガラスの粉を水で洗い流し、一度全て並べてみます。
ここで色のバランスを見ます。どの列に何色のガラスを配置するかが、作品の良し悪しに大きく影響するため、ここも手が抜けない大事な工程です。
配置が決まったら、段目の番号(1~9)と列番号(A~X)をガラスの表に書き込みます。
実際には光を通して違う色に見えるため、出来るだけこの組み合わせの段階でもガラスを光にかざして見え方を確認すると良いでしょう。
組み - Assembly
ガラスが準備できたので早速組みに入っていきます。
今回のは7段目のガラスピースが長方形であるため、そこから平組みします。ベニアの上では長さが足りないため、机に直接釘を打って組んでいきます。
ケイムを真っ直ぐで細長いガラスの端材で固定し、それにガラスピースと同じ長さのケイムとガラスを交互に差し込んで組んでいきます。
ケイムを差し込む際は、差し込まれる側のケイムを広げ、差し込む側のケイムは先を潰して差し込みます。
全て組めたら、上側にも長いケイムを被せます。
ここからハンダで仮止めを行いますが、ケイム間の長さが同じになっているかを、メジャーを当てて計測し、微妙なずれを補正します。
ここまでやる必要はないかもしれませんが、7段目は全ての基準であり土台であるため、万全を期します。
補正が済んだらハンダで仮止めします。これで平組は終わりです。
次に、平組したものを曲げて、円形にします。これはそのための基準となる台紙。
ゆっくりと曲げていき、円形(24面体)に整えます。この段階では、多少の歪みはまだOKです。
1列目(A)と24列目(X)を合体させます。そのため、予めケイムはこのような形にカットしておきます。
合体させ、ハンダで仮止めを行いました。
あとは、ひたすら台紙を基準にして、24面体を整えていきます。
24面の向かい合う面は台紙の中心を基準にして平行になるため、それを基準にすると整いやすいでしょう。更に細かい歪みを目で見て直していきます。
形が整いました。そして、ここがポイントなのですが、この7段目はこの時点で裏側もハンダで接点を全て仮止めしておきます。
7段目は大事な土台であるため、少しでも形が崩れないようにします。
さて、それでは次に、8段目、9段目を組んでいきます。
先ず適当な長さに切ったケイムを、ラインが揃っていることに注意しながら7段目に差し込んで、ハンダで固定させます。そして次に、ガラスをはめ込みます。
ケイムは事前にこのように加工しておきます。
差し込みを行うために先を潰し、真ん中の箇所は、次に横に入るケイムが差し込めるよう広げておきます。少し曲がっているのは、8段目と9段目で角度が変わってくるためです。
ケイムの左右にガラスを入れた状態でケイムを固定し、ケイムの接点をハンダで仮止めします。縦のケイムのラインの揃いには細心の注意を払いながら。
全てのケイムの差し込み・ハンダと、8段目のガラスの差し込みまで完了。
次は横のケイムの差し込みと9段目のガラスの差し込みです。
8段目と9段目の間のケイムはこのように感じ。ガラスピースより少しだけ短めにカットし、端を潰しておきます。
また、ケイムの表側はガラスと同じように台形に、裏側は表側より少しだけ短くカットします。裏が表より短いのは、組んだ際に内側の方が真上から見た円形が外側より小さいためです。
一度にまとめてケイムを切っておけば、あとは差し込んでいくだけの作業です。
全て差し込み完了。
ケイムをハンダで仮止めする前に、形を整えます。
次は、ハンダで横のケイムを仮止めし、9段目の下(写真で言うと上)にU型のケイムを差し込みます。
さて、若干中途半端ですが、とりあえず今回はここまでで。いやいや、やっぱり前作とピース数が桁違いなので、めっさ時間が掛かります。。
ただ、半年間掛かってやっとここまで進んだ・・と言う訳ではありません。ずっと放置していただけで、作業日数は数日程度です。ここから先はもう少しサクサク進めていければと。
ここから先が大変ですが、何とか頑張って早いトコ完成させたいと思います。