ケイムで組むランプシェード2【その3】

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【その2】に続いてケイム組みのランプシェードです。


今回は、前回の組みの途中から組み上がるまでです。


組み - Assembly

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さて、7段目、8段目、9段目の順で組み進めてきて、下3段のガラスが入った状態です。



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しっかりと形を整えて、ケイムの接点をハンダで固定します。


ケイムは、基本的にはガラスにしっかりと沿わせます。ガラスの形が正確であれば、大きく形が崩れることはないでしょう。


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9段目と8段目の間の全ハンダが終わったら、Uケイムを差し込むため、余計なケイムを切り落とします。



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しっかりと形を固定しつつ、このようにUケイムを被せて始点をハンダで仮止めします。



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順にUケイムを被せていきます。



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被せながら、一箇所ずつハンダで仮止めを行います。



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最後まで来ました。ケイムを切り揃えて始点と終点を合わせます。



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ハンダを付けてUケイムの仮止め完了。



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逆さまにして今度は上を組んでいきますが、この3段は土台になるため、この段階で裏側も接点をハンダ付けして固定します。



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裏側全てのハンダ付けが終わった状態。


裏側をハンダ付けすると形がある程度決まってしまうので、きちんと正円になっていることを確認しつつ、慎重にハンダ付けを行います。



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上側の組みに入ります。先ずは6段目。


この段階で、縦のケイムは一番上まで通します。下の段の縦のケイムにきちんと合わせてケイムを立て、両側をガラスで挟んで固定し、ハンダ付けを行います。


この際も、立てるケイムの一番下の内側は、外側より少しだけ短くします。


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ケイムは予めこのように各段目の横ケイムが入る位置を広げておくと、ケイムを入れ込む作業がし易いでしょう。



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ケイムとガラスを交互に組んでケイムをしっかり固定しつつ、接点をハンダしていきます。


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6段目のガラスが全て入りました。



次に、横のケイムを入れていきます。


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6段目の上の横ケイムがすべて入れ終わったら、ハンダをする前に5段目のガラスを上から差し込みます。


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全ての箇所で当てはまることですが、各ケイム間の長さを、定規ですべて計測して大幅に違いがないことを確認しつつ進めるのが良いでしょう。



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5段目のガラスが全て入った状態です。


ここから6段目と5段目の間の接点をハンダ付けしますが、その前に、ハンダ付けする箇所のケイムを十分に潰しておきます。


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6段目と5段目の間のハンダが終わった状態です。


同様に、4段目も処理していきます。ここからは、どの段目の同様の手順です。


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3段目まで終わりました。形になってきましたね。



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この辺りで、上部のケイムの先をジャストサイズで綺麗に切り揃えておくと、横のケイム同士が干渉せず、作業がし易いです。



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2段目を入れていきます。



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この辺りはすべて同じ手順で組み進めていきますが、上になるほど形の歪みが目立つので、慎重に進めます。



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1段目のガラスを入れていきます。



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これですべてのガラスが組まれた状態です。



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横から見ると分かりますが、上の方にいくほど、どうしても横から見たとき綺麗な円形にはならないですね。


どうしても玉ねぎのように先が尖ってしまいます。。まあでもそんなに変じゃないのでこのまま進めます。


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一番上の縁にもケイムを入れるため、その個所の余分なケイムを綺麗に切り落としてカタチを整えます。



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一番上に入るケイムです。他と同じFH6を使用します。


このように事前に丸くして溝を十分に広げておき、作業をし易くします。


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始点をハンダで仮止めし、慎重に一つ一つ接点をハンダ付けしていきます。



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この作業は中々難易度が高いです。綺麗な正円になれば良いのですが・・・。



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最上部に付けるキャップを用意します。真鍮製です。


右のものを今回使用します。スチールの毛のブラシで十分に錆を落とした状態です。


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ケイムを潰して、出来るだけ平らにします。



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と、あまり深く考えず、直接キャップをハンダ付けしてしまいました。。



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本当は、事前にキャップにハンダメッキをする必要がありました。。



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ハンダが全くのらず、大失敗です。



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トラウマになりそうなくらいハンダが付きませんでした・・・。



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裏側はもっと無残です。これ、一応ハンダを試みた後なのですが、全くのらなかったです。ハンダがはじいてしまい、メッキすらできません。



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気を取り直して新しいキャップを使用します。今度はスチールウールで十二分に磨きます。



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もちろん裏も。



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・・・そして、ここで閃いたのですが、ハンダが乗らない原因は、ペーストにあったようです。


液体のフラックスを使用したところ、あっさりと綺麗にハンダメッキが行えました。


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裏側もハンダメッキを行います。



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とりあえず中央に仮止めします。



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裏からも、きちんと中央に付いているか確認します。



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何とか組みと表の仮止めハンダが終わりました。フ~。




何とか組み上がりました。ここから先は、全体の歪みを慎重に整えて裏ハンダ、全面ハンダ、仕上げの順で進めていきます。


まだまだ手が掛かりそうですが、何とか来月早々には完成させたいところです(本当は今月中に完成させる予定だったのですが・・・)。


完成して光が灯るのを見るのが、今からとっても楽しみです。



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